転職や副業、キャリアや営業戦略に関する知見を発信しているmotoさん(@moto_recruit)著、「転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方」の書評&要約まとめを紹介していきます。
私は、本書をきっかけに、はじめて転職を決意しました。そして、応募書類を提出してから1ヶ月以内で年収アップのオファー(内定通知)をいただきました。
著者のmotoさんのおかげです。どうもありがとうございます。
はじめての転職活動で、大変参考になった点を抜粋して紹介していきます。
本書は、次のような方におすすめの書籍です。
著者のmotoさんは、こうした人たちにとって一つのロールモデルになりたいとの思いで、ご自身の転職や副業の実体験を綴っています。経歴としては、短大を卒業後、地方ホームセンターやリクルートなど5回転職。現在はベンチャーで営業部長をしながら、会社を2つ経営しているとのこと。すごい方ですね。
本書の概要
著者のmotoさんは、「本業を頑張ることで成果を出し、その成果をもって転職する。本業で成果を出すなかで得た知見を、個人で発信することで副業にする。」と語っています。まだ転職や副業をする気持ちがない方でも、今向き合っている本業の仕事への取り組み、考え方を見直すきっかけになることでしょう。
本書では、本業での成果に転職と副業を「かけ算」することで生涯年収を最大化する実践方法がギュッと詰まっています。すべてのサラリーマンの参考になる書籍です。
ぜひ手にとって読んでみてください。
10個の要約ポイント
給料は「もらうもの」ではなく「稼ぐもの」
「会社にキャリアを用意してもらう」とか「給料はもらうもの」という従来の考え方は捨てて、「キャリアを自分で取りにいく」「年収を自分で上げにいく」「副業を通じて自分でお金を稼ぐ」といった考え方を持つことが必要です。
(P021より)
時代の変化に伴い、企業だけでなく個人にも考え方や行動の変化が求められていますね。
前職は、大手IT企業に所属していたので、今後のキャリアについて考えるきっかけになりました。「大手企業にいる=自分は安定している」という考えは大変危険ということです。
本書を読む前は、「兼業を通じて自分でお金を稼ぐ」ことはやっていましたが、「年収を自分で上げにいく」行動は少なかったと気づきました。
年収を上げる転職には「今いる会社」で成果を出すこと
大前提として、年収を上げる転職には「今いる会社」で成果を出すことが必要です。特に20代のうちは、高い給料を追い求めるより「自分のスキル」を貯めたほうが長い目では大きな価値になります。
(P050より)
スキルは、トレーニングすれば、誰でも上達できます。
今いる会社でしっかり成果を出せるように「自分のスキルを磨く」ことで、中長期的に年収を上げる転職へとつながります。
例えば、転職の面談のときをイメージすると、
「自己紹介をお願いします」と言われた際、今までこのような仕事をこのように成果を出してきました。と言えれば強いですよね。
デキる人を徹底的にマネて、自分のスキルに落とし込む
他人の知見や経験を自分の血肉にして、成果に繋げる。地道な基礎の積み重ねこそが、成果を出す近道である…
(P062より)
すばらしい、プロフェッショナルですね。
成功者であればあるほど、地道に基礎の積み重ねを行っている。
大変良い刺激になりました。
上司の評価より「市場評価」に軸を置く
転職活動では「上司の評価」や「会社からの評価」ではなく、自分よりも10倍、100倍の実績を出せる人と「転職市場における市場価値」で比較されることになる…
(P080より)
大手企業の看板抜きで、社外のお客様からどう評価されるかを意識するきっかけになりました。
前職では、アジャイルコーチという仕事で、某自動車メーカー等のお客様に対してコンサルティングをしていました。
そこで、お客様の事業成果にどれだけ貢献できたかを確認しました。
その結果、大手企業の看板抜きに個人としての高い評価をいただきました。これをきっかけに、転職も視野に考え始めました。
自分の値段を把握する
手っ取り早く自分の価値を確かめる方法としては、転職エージェントに会ったときの態度と、その後の対応を見るといいです。
(P089より)
これを読み、はじめて転職エージェントに相談しました。
転職エージェントによっても、強み・弱みのジャンルがあるので、複数の転職エージェントから話を聞くのがおすすめです。
また、知人に「例えば、年収いくらぐらいが妥当か?」と聞いてみるのもおすすめです。
その際に、ただ聞くのではなく、自分の中で仮説を持つことが大切です。現時点の自分の市場価値は、このぐらいの価格かなぁと考えておき、転職エージェントや知人からの回答を確認するのです。
すると、ギャップを確認できます。その際、どういったところが自分の仮説と違ったのかを深堀りして確認することができます。そのギャップが良い学びとなり、転職活動の準備がスムーズになりました。
精神と時の部屋
能力の低い上司や同僚に囲まれてだらだら過ごす1日と、自分の能力を高めてくれる優秀な上司の下で過ごす1日は「密度」が違います。後者は、例えるなら「精神と時の部屋」です。
(P097より)
「精神と時の部屋」は、大変刺激的なキーワードですね。
時間は有限なので、環境を変えることは大切です。
前職は、大変良い環境に恵まれておりましたが、さらに良い環境で成長したいと思うきっかけになったキーワードでした。
転職は、自分が叶えたいことを実現する手段
転職は目的にするのではなく、自分が叶えたいことを実現する「手段」です。今の仕事を辞めることを目的にするのはやめましょう。
(P098より)
転職を目的にすると、その先の成長がストップします。
自分が叶えたいことを実現する一つの手段に過ぎないと自問自答することが大切。
私が叶えたいことは、「いつまでに、何を成し遂げたいのか?」を自問自答して考えるようにしました。そのおかげで、転職活動では、何を聞かれてもブレずに答えることができるようになりました。
転職すべきタイミングとは?
あえて転職すべきタイミングがあるとすれば「仕事が最高潮のタイミング」です。
(P098より)
まさに、今が旬だと思いました。
前述で紹介したように、アジャイルコーチのコンサルティングのお仕事が大変楽しく、お客様から高い評価をいただいていたので、今がチャンスだと転職を本気で考え始めました。
転職後に持つべき大切な視点
重要なのは高い年収をもらうことではなく、次のキャリアを目指して「結果を出し続ける」ことです。
(P167より)
転職にゴールはなく、転職は自分の成し遂げたいことの一つの手段。
常に結果を出し続けることを意識して、日々プロフェッショナルな態度で積み重ねることが大切ですね。
いつも読み返しながら、結果を出し続けられるように精進します。
サラリーマンが副業をやる最大のメリットとは?
「副業での収入があることで、本業でも大きなチャレンジができる」というマインドセットになれる効果です。
(P184より)
副業を通して、収入以外に、経験やスキルも獲得できるので、本業にプラスになるということ。
あと、本書には副業をやるときのポイントも数多くまとめられています。例えば、労働集約型にはしないで、「リスクが少なく、負荷が小さいこと」をやる。
立ち位置やスタンスを明確にしながら副業することも学びになりました。
3個の実践ポイント
情報収集すること
転職活動は「情報量」が大切。
転職サイトや転職エージェント、転職活動をはじめた先輩や同僚、転職経験者などから最新情報を収集する。そういった地道な積み重ねが転職を成功させるために重要。
例えば、求人情報の検索のコツや様々な業界動向を把握し、いざというときすぐに転職活動ができるようにするコツなどが書籍に記載がありますので、ご興味ある方はお手元の書籍をご確認ください。
私は、「情報量」を意識しながら、最新情報を収集することを実践しました。
成功体験の裏には必ず失敗経験あり
「行動を起こさないことこそ、最大の失敗だ」と考えています。
(P231より)
上手に失敗するのが大切。
人は失敗を恐れるあまり、躊躇して行動を起こすのを嫌う傾向があります。
「何も失敗したことがありません」という方の発言を聞いた場合、どうでしょうか?
この方は、「成功体験がいっぱいある方なのですね。」と思う方もいます。
一方で、「何も失敗することなく、行動を自らしていなかったのですね。」と思う方も出てくることでしょう。
私のある知人からは、「いかに失敗するか、そして、それをどう乗り越えてきたのか?」それが大切と学んでいました。
そのおかげで、前例のないことをチャレンジし、数多く失敗も経験しながら成功体験を積み上げていくことができました。
その実践結果により、転職活動の面接では、「今までどんな失敗をして、どう乗り越えてきたのですか?」という質問をいただき、ズバッと今までの失敗や成功事例を共有することができました。
改めて、過去の失敗や成功体験を考えるきっかけを作ってくれた本書に、感謝です。
本業と副業の相互作用
本業を活かして副業に取り組み、副業で得た知見をさらに本業に活かす。この相互作用によって「個人の市場価値」を高めていくことこそが、サラリーマンが副業をやる最大のメリットです。
(P186より)
当時の前職では、本業を活かして副業・兼業に取り組むことが禁止されていました(現時点では、変更の可能性あり)。
そのため、本業で知り得ないことを自ら莫大な時間を掛けて学び、知見や経験をもとに稼げるようになるまで、時間がかかりました。
私のまわりに素晴らしい仲間がいたおかげと朝型で時間を効果的に使っていたことで、新しい軸を作り兼業で稼ぐことができました。
ただ、本書を読み、このままこれを続けるべきなのかを自問するようになったのが、転職を検討し始めた最大のきっかけでもあります。
「最大のメリットである、サラリーマンの良さを活かせていないが、このままで良いのか?」
そこで、転職活動する際は、「本業を活かして副業に取り組み、副業で得た知見をさらに本業に活かす」ことが可能な会社を探し、見つけることができました。
その際のポイントとしては、「なぜ本業以外に副業や兼業が必要なのか?」をしっかりと伝えられることが大切です。ただ、稼ぎたいだけでは、相互作用になりませんし、会社に申請する際に承認が通らない可能性があります。
何事も、目的から入ることが実践のポイントです。
まとめ
サラリーマンとして生涯年収を最大化する実践方法は、本業で成果を出し、転職と副業をかけ算にすることです。それを実践する上で大切なことは、自ら考え、行動し続けること。
著者のmotoさんが本書で一番伝えたかったコトは、
「給料はもらうものではなく、稼ぐもの」。
この一言に本質が詰まっています。
ぜひ、手にとって読んでみてください。