本ブログは、「ファシリテーター Advent Calendar 2018」の第25日目の記事です。
「ファシリテータは、相手の行動変化を促進する役割がある。」
これは、私が常に意識している心構えです。ファシリテータは、司会・進行役として会議やイベント等の場で円滑なコミュニケーションを図ります。それに付加価値を加え、相手の行動に変化をもたらすようにするのが、良いファシリテータであり、私の目指している姿です。
今回は仙台で立ち上げた「アサキャリ」のコミュニティを具体例に、ご紹介していきます。また、アサキャリの大人気イベント「しくじり先生〜すごい人とつながるアサキャリ〜」のレポートもさせていただきます。
アサキャリとは
アサキャリとは、朝にキャリアアップを目指す朝活コミュニティです。
学生も社会人も、様々な人とつながることで、キャリアアップにつながる場を目指しています。
「朝しか時間を確保できず、スキルアップ・キャリアアップに悩んでいる20~40代の
ビジネスパーソンや学生にとって
アサキャリは、朝活のコミュニティに属しており
すごい人たちとつながり、成長できる自主的な大人の部活動です。
他の朝活コミュニティと違って
ワクワクするコンテンツ、成長を素早く促進する仕組み、持続可能なコミュニティ運営があります。」
アサキャリのコミュニティを立ち上げたきっかけ
アサキャリのはじめのターゲットは、私自身でした。
私は、2018年8月から大手IT企業のサラリーマンでありながら兼業のパラレルキャリアをスタート。その際「多くのすごい人達とつながって、成長していきたい」という思いを以下の図で表現しすごい人達にフィードバックを頂きに飛び回りました。
そして、共感をいただいた方をチームにして、9月にアサキャリのコミュニティを立ち上げたのがきっかけです。
以下は、アサキャリの活動を通したメリットです。
アサキャリの3つの特徴
1つ目の特徴は、「ワクワクするコンテンツ」です。
例えば、朝ヨガも開催しました。
2つ目の特徴は、「成長を素早く促進する仕組み」です。
3つ目の特徴は、「持続可能なコミュニティ運営」です。
大きなイベントの不定期開催と定期的な開催を分けて運営。また、運営も出来る限り最小限の労力で最大のアウトプットを出せるように工夫しています。
以下は、毎週金曜日の朝7時〜8時@スターバックスコーヒーエスパル仙台本館店で開催したMeetup vol.9です。
アサキャリの大盛況イベント「しくじり先生〜すごい人とつながるアサキャリ〜」
2018年12月16日(日)、楽天株式会社 仙台支社を会場に「満員御礼・受付終了:アサキャリ「しくじり先生」第1回」を開催しました。大勢の方に興味を持っていただき、告知して1週間ぐらいで受付終了になりました。当日参加できなかった方は、大変申し訳ございませんでした。参加者からは、大変高い満足度をいただき大盛況イベントになりました。
- すごい人がどんな失敗をどう乗り越えたのかを知りたい方
- すごい人が人生でドン底にいたときのメンタリティが気になる方
- キャリアアップを目指している方
- スキルアップを目指している方
- ワークショップの対話によるアウトプットで気づきを持ち帰りたい方
- 学生や社会人と異業種交流したい方
- すごい人達とつながりたい方
- 忙しくて朝の時間しか学ぶ時間を確保できない方
以下は、当日のゴール設定内容です。
当日は、ファシリテータとして貢献させていただきました。上記ゴールを達成するために様々な対応が良い方向に回りました。以下は、当日のアジェンダです。
途中、私のプレゼン資料が破損するトラブルのしくじりもありましたが(汗)。誰にも気づかれずに大成功イベントにつなげることが出来たのも、しくじり先生の3名をはじめ、チームメンバーのおかげです。大変感謝しております。
チェックインで場が温まったところで、トップバッターは羽山 暁子先生の登壇。現在は、株式会社PALLET代表取締役、株式会社ウェイウェイCHO、ビジネスコーチ/人事・キャリアコンサルタントとして大活躍中。
そんなすごい方にも、人生には山あれば谷もあることを、以下のライフラインチャートで図解いただきました。
ライフラインチャートとは、縦軸に満足度(充実度)、横軸に過去の年齢(時間軸)をとったグラフのことです。しくじり(失敗)をして、ドン底に落ち込んだ時の心境やどのようにして解決したのかを把握しやすくしてくれるツールです。
【1時限目の羽山先生への参加者からのコメント(アンケート抜粋)】
- 本日はありがとうございました!
全て自分ベースで捉えることの大切さについて知ることが出来たのでとても良かったです!またぜひお話したいです。- 自分も人事で仕事をしてきて、起業についてもやりたいことのベクトルが同じで共感しながら話を聞くことができました。同じように仕事でキャパオーバーになり、辛い経験をしたことがあり、やりたいこと、やれることの線引きの重要性を改めて感じることができました。
- とにかく聞き入ってしまうようなお話で、とても楽しく授業を受けられました。後半の話、とても気になるのでもっと聞きたかったです…!
- 私は自分がやりたい仕事とやらなきゃいけないことの狭間で悩むことが多く、まさにキャパオーバー気味で軽い自己嫌悪になっていました。
やりたくない仕事は後に回しがちなので、クライアントに迷惑をかけるぐらいならやりたい人(業者)に依頼する勇気も必要だなと感じました。
ありがとうございました。- 目力があるのは、子どもの頃の野生児から来てるんですね!(笑)パワーもらいました!今度、一緒に仕事しましょう!よろしくです!
- 凄く楽しく聞かせて頂きましたが、時間がなくなってしまって、もっとじっくり聞きたかったです。
次の登壇者は、可野 沙織先生。株式会社エンライズコーポレーション(enspace コミュニティマネージャー)として、大活躍中。
某TV番組のように、数字で参加者の興味を引くところからスタート。家族のしくじり経験などをはじめ、生々しいお話をたくさんいただきました。
【2時限目の可野先生への参加者からのコメント(アンケート抜粋)】
- 本日はありがとうございました!
心の面で向き合うことの大切さを学ぶことができました!またぜひお話したいです!- 自分の心に正直に行動することに共感しました。自分の感性を研ぎ澄ますことの重要性、誰のための人生なのか、改めて考えて行動していきたいと思うことができました。
- 最初の数字の話から衝撃的でした。自分の心に正直にいること、決断をすることの大切さを実感し、今後の自分に活かしていけそうだと感じました。
- 責任感が強く優しい方だからこそ、苦しんだ時期があったんだと感じました。
私も自分の心や感情を大切にすること、そして自分をハッピーにするための決断をしていこうと思いました。ありがとうございました。- 若い頃の苦労が顔に出ていなく、前向きで、真の強さが伝わって来ました!
33歳の若さと思えない、リーダーのオーラがありました!
エンスペース、今度利用しますね!- 人生の中で凄い色々な事がおきても、現在がキラキラして今日もお話されていたのが凄いと思いました。
最後の登壇者は、白川 裕也先生。仙台市のスーパー公務員として、大活躍中。
15分の発表時間の中でスライドが100枚!?
発表時間内にプレゼンをコンプリート!さすがでした。
【3時限目の白川先生への参加者からのコメント(アンケート抜粋)】
- 本日はありがとうございました!少し難しい内容でしたが、理解できればすごく面白い内容だと思いました。
- 良い意味で公務員のイメージが変わるお話でした。組織というしがらみでどのように行動しているのか、どんな信念を持ち活動をしているのか、大変面白いお話でした。白川先生のような方がいれば、仙台は必ずもっと面白い街になっていくと感じました。
- 写真だけ見たらとてもキラキラした活動をなさってるのに、様々なしくじりが衝撃的すぎて笑ってしまいました。行動することの大切さを感じました。
- 大きな失敗もビジョンがしっかりしていれば、しくじりに変えられるんだと知りました。ありがとうございました。
- 白川さんのように仕事が出来る方でも、影のご苦労があるのですね。まだまだ未熟な私がしくじっても全然OK!と思いました。(笑)
仕事に対す姿勢、共感できました!- 話が上手で、凄くスムーズに話をきけました。ただ、お時間があっという間すぎてもっとゆっくりお話をきけたら嬉しかったです。
朝8時の早いイベントにもかかわらず、福島県や岩手県、秋田県などの県外からの参加者もいらっしゃいました。ワークショップも大変濃い内容になりました。
【ワークショップへの参加者からのコメント(アンケート抜粋)】
- 目的を決めることと、それに対する結果を目に見える形でアウトプットすることはとても大事なのでやってよかったと思いました!
- 一方的に話を聞くのではなく、目的を持って話を聞く、効いた後に振り返ることで、しっかりと自分の中に学んだことを植え付けることができました。知らない人同士での対話も新たな出会いが生まれて良かった。
- 時間や重さもちょうど良く、楽しくワークに取り組むことができました。自分の感じたことをアウトプットする時間があったことで、今後の行動に繋げられそうです。
- チェックインでは、お互いに話をすることでリラックスすることができて良かったです。チェックアウトは、時間が足りませんでした。せめて3分ずつは欲しかったです。
- ワークは軽い感じで良かったと思います。説明もわかりやすく、フィードバックもあり、良かったです!
- 一対一だけではなく、もっと色んな方とワークをして色んな方の感想を聞きたかったです。
【イベント全体を通した参加者からのコメント(アンケート抜粋)】
- 本日はありがとうございました!
またあれば参加させていただきたいです!
ぜひ、機会があれば登壇もしてみたいです!笑- アサキャリは初めての参加でしたが、朝活という朝の早い時間に集まるという意識、学びたいという同じ目的を持った方々が参加するので、良い出会いを生み出せる場でした。
しくじりという普段人には話したくないようなエピソードを話していただき、それをどう乗り越えたのか、貴重なお話を聞くことができました。
落ちてもそれは次のステップへの準備だと思って行動すると必ずプラスの方向に好転するのだと信じて行動していこうと思うことができました。
まずは自分のライフラインチャートを作って自分自身の振り返り、経験から学んだことを整理していきたい。- とても楽しくて刺激的な朝を過ごすことができました。イベント企画全体の精度が高く、何不自由なくただただ楽しむことのできた時間でした。自分の進むべき方向に進むために、また参加したいと思います。
- スタッフの皆さま、登壇された先生方、本当にありがとうございました。
- ちなみに…一意見ですが……
今回はしくじり先生の人生全般、活動全般のお話をいただきました。それもとても楽しかったのですが、例えば……ライフチャートの下り坂のところ、1〜2点のみに焦点をあてて、そこでの先生の選択、想い、考えを語っていただけるような、そんな回も面白そうだなと思っています。
(思いつきの一意見までですが……ご検討よろしくお願いします…m(_ _)m)- 1人15分のプレゼンは短すぎるように感じました。
もっとお一人お一人のお話を深くお聞きしたかったです。
登壇者の数を減らすなどして、質疑応答の時間にも少し余裕があると嬉しいです。- あやや、第1回目のしくじり先生、大盛況で良かったですね!着実にキャリアを積んできて、私も見習って頑張ります!
私は年齢的にもかなりのしくじりをしてきていますが、今の若い方は、失敗しないように無難にされる方も多いですし、しくじりをして、気づきや学びがあるということを伝えられるイベントで良いと思います。
これからも、是非続けてください!応援しています!- 凄く参考になるお話でした。ただ先生方のお話をもっと聞きたかったと思いました。
- 参加者同士交流できる時間がもう少しあると更に良いと思う。
イベント全体の平均満足度は、5.0点/5.0点。役にたった平均点は、4.9点/5.0点と非常に高い評価を参加者からいただきました。これは、しくじり先生の登壇者のみなさまをはじめ、運営のチームメンバー、そして素晴らしい会場を提供してくださった楽天株式会社仙台支社様のおかげです。本当にありがとうございます。
アサキャリのイベントで学んだファシリテーションで大切な3つのこと
大盛況のアサキャリのイベントで学んだことは、以下の3つの極意があります。
1つ目は、「事前調査が重要」であることです。今回の「しくじり先生」の企画は、アサキャリの第2回を小さく開催したときのアイデアがもとになっています。詳しくは、以下をご確認ください。1枚の付箋から大盛況のイベントになるとは、誰も予想していませんでしたが、数多くの方にお話を聞いて、事前調査を繰り返していたのが良かったです。
また、今回のしくじり先生3名の登壇者の話す順番が良かったという声もありましたが、実は色々な角度で計算した順番でした。これも、登壇者の事前調査をしていないと、ファシリテーションする際に最高のアウトプットを出してもらうことが出来なくなります。
2つ目は、「段取りが重要」であることです。常に、ゴールを設定して、そのゴールを達成するために、5W3Hを意識して段取りすることを大切にしています。5W3Hとは、「どうして(Why)」「どうやって(How)」「どこで(Where)」「誰と(Who)」「どのくらい(How many)」「いつ(When)」「何を(What)」「いくら(How much)」で考えることです。
今回は、参加者のターゲットを想定して、その参加者のBefore/Afterをイメージするところからスタートしました。そして、そのイメージを登壇者の方に情報共有し期待する内容の意識合わせをしました。
例えば、「ライフラインチャート」を使って、しくじった経験とその浮き沈みの心境等を情報共有して欲しいなどの期待を共有。フォーマットも整合を取るようにしました。
3つ目は、「カイゼンするチームをつくるのが重要」であることです。イベントの前後でカイゼンし続けることが大切です。イベント前は、どうしたら、成功できるかを考えて、運営チーム内で役割分担を行いました。また、イベント後には、すぐにふりかえりを行い次につなげることをしました。以下の写真は、会場近くのスタバで、良かったこと、次回にカイゼンしたいことを付箋に書き出しています。その後、全体で情報共有することを行い、すぐにカイゼンします。ファシリテータの方は、このふりかえりでフィードバックをもらえると、成長が早くなりますので、おすすめです。
上記は、大切だと思っていても、なかなか出来ないことが多いです。一つひとつ出来るところから着手するのが良いです。
まとめ
はじめにご紹介した「ファシリテータは、相手の行動変化を促進する役割がある。」
この役割を遂行するには、「事前調査」「段取り」「カイゼンするチームをつくる」のが重要であることをアサキャリのイベントを通して学ぶことが出来ました。
小さく始めて、どんどん場の数を増やしていくことが大切です。
参加者からたくさんのフィードバックをいただき、大変感謝しております。また、参加者の中には運営メンバーに入り「ワクワクするコンテンツ」「成長を素早く促進する仕組み」「持続可能なコミュニティ運営」にコミットしてくれている方もおり、輪が広がっています。
ぜひ、一緒に朝からキャリアアップを目指していきましょう!
日々、探求しながら自らの行動変化を促進していくことが、相手の行動変化を促進することができます。
まずは、自分自身を変えるところから磨いていくのが、ファシリテータの大切な一歩です。今後、さらに精進して参ります。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。